お客様の声

Voice.05 大阪府枚方市

コマツ大阪工場様

企業イメージを体現した唯一無二のデザイン

企業と地域をつなぐ特別な「遊具」の役割とは

岡部遊具お客様の声 コマツ様

大阪府枚方市の車塚公園は、約5ヘクタールの広大な敷地に史跡や広々とした芝生スペース、最新の防災設備を備える、近隣住民の憩いの場所。
建設・鉱山機械メーカーであるコマツの、枚方市で操業する大阪工場では、2021年の創立100周年記念事業の一環として、車塚公園にオリジナルの遊具の寄贈を企画し、岡部が設計から制作、施工までを担当しました。コマツ大阪工場のプロジェクトチームの皆様と、(株)岡部東京支店の小野と設計の山本、施工担当山崎が、コマツ大阪工場にて対談をさせていただきました。

創立100周年の記念事業として行なった遊具の寄贈
コマツを象徴するブルドーザーが公園のシンボルに

──今回のプロジェクトのきっかけ、目的は何でしたか?

コマツ/三木:コマツは2021年に創立100周年を迎え、このプロジェクトはその記念事業の一環として大阪工場にて行ったものです。ステークホルダーに感謝の気持ちを示すというコンセプトで、各工場がそれぞれ記念活動を実施しました。
大阪工場は、他工場と違い市街地の中に位置しており、地域の方のご理解とご協力のもと、普段の生産活動を続けることができています。そこで、地域の方へ感謝を示す何かをしたいと考え、さまざまな所属部門の社員が集まり、案を出し合った結果、近くの車塚公園という公園に遊具と桜を寄贈し、コマツに親しみを持っていただこうという案が生まれました。このプロジェクト以外にも、大阪工場の記念活動として、工場外周に地域の子どもたちの描いた絵を展示したり、近隣の工業高校を対象とした技能インターンを実施したり、外部からアクセス可能な建機の展示場を新設したりしました。

──出来上がった遊具の印象、ご利用者様からの反応はいかがですか?

コマツ/永瀬:想像よりとても大きく、迫力がありました。大きなブルドーザーの中に、細部までこだわりが詰まっていて、特に、屋根の色付きの天窓が、地面を彩る様子はとても綺麗で、素敵だと感じました。

コマツ/中嶋:ブルドーザーの滑り台は珍しいので、間違いなく公園のシンボルになっています。ブルドーザー公園と呼ばれるようになればいいなと思います。感謝のメッセージも届いていると聞いているので、設置して本当に良かったと感じます。

コマツ/佐多:我々の細かい要求に際し、真摯に対応くださった岡部さんには感謝いたします。幕が外された瞬間、近隣のたんぽぽ保育園の園児達の歓声と「ブルドーザーや」の一言、そしてメンバーの表情を見て想像以上の出来栄えに満足感を得た瞬間を今でも覚えています。

「今までにないブルドーザー型遊具を作りたい」

想いを叶えるのにぴったりだった岡部のオリジナリティー
──岡部について、どこで知りましたか。ほかにも検討した会社はあったか、最終的に岡部に発注を決めた理由もお教えください。

コマツ/佐山:遊具を作ってくださる会社を選定するために、いろんな遊具会社の HP を探していたところ、岡部さんのHPにたどり着きました。
「今までにないをカタチにできる遊具メーカー」というキャッチフレーズのとおり、掲載されている実施例がどれも個性的で、「今までにないブルドーザー型遊具を作りたい」という私たちの思いにぴったりでしたが、選定に公平性を期すため、他の遊具メーカー4社も含めて、私たちの想い、予算などを伝え、コンペティション形式で選定させていただくことにしました。
各社ともそれぞれ素敵な遊具をご提案いただいたのですが、安全性への高い意識や、こちら側の要望に寄り添おうという姿勢、抜群のデザイン力などを評価し、満場一致で岡部さんを選ばせていただきました。

──岡部設計の山本さんは、設計をされるにあたって特別な思いがあったそうですね。

岡部/山本:私は高校1年生の時に建設機械のデザインに魅了され、建設機械のトミカを集め始めました。その一番初めに購入したのが、コマツさんの油圧ショベルです。実物を見ても、工事現場に映える黄色がとても魅力的で、工事現場で働く際に機能を最大限引き出すために考えられたボディは、“もはや造形美だな”と感じました。
遊具メーカーであるこの岡部で、いつか大好きな建設機械にかかわる遊具を作りたい!と思っており、上司に「建設機械に関する案件がきたら、わたしに振ってください!」とお願いしていました。その数週間後に、ちょうどコマツさんからのお問い合わせがあり、私が設計担当になることができ、もう、運命だと思いました。
初めはコンペティション形式だったので、予算内で最大限、建設機械の魅力を感じてもらえるように、できるだけブルドーザーの形を崩さずに遊具を提案することにしました。そして光栄なことに、選んでいただき、実際にコマツさんの遊具を作る権利をいただきました。

──コマツさん側での、遊具についての具体的なイメージや希望はどんなものでしたか。

コマツ/佐多:遊具へのこだわりは何といっても「ブルドーザー」。コマツはブルドーザーを製造している国内唯一のメーカーであり、大阪工場は全世界の工場でも大型ブルドーザーの一極生産工場でもあることから強いこだわりを持ちたいと思いました。
最初のデザインを自分なりにアレンジし岡部さんに提案するなどして思いを伝え、最終的にはミニチュアモデルまで送って再提案のお願いをしました。ラインの太さまでこだわり、よりブルドーザーらしく見える(遊びに来た人が一目見てブルドーザーと思ってくれる)ようにと、強く思っていました。
出来上がった遊具は、色合いのアレンジで、ブルドーザーが土砂を押している様子までリアルに再現されていて、その出来栄えにも感動しました。

「よりよいものにしたい」両社の一致した想いから
どんどん進化していった遊具

──遊具製作過程で、印象に残っていること、エピソードなどありますか?

コマツ/熊谷:最初に提案いただいた遊具は、機能面・安全面で文句の付けようがないものだったのですが、デザインについては、こちらが想像しているものとは少し異なるものでした。そこで、設計の方とデザインのイメージを共有し、変更をお願いさせていただきましたが、変更後のデザインが想像していたよりも素晴らしいものだったので、イメージ画を拝見した時に皆で喜んだことが印象に残っています。

コマツ/今津:じつは当初の予算はオリジナル遊具を制作するにはかなり厳しいものでした。打ち合わせを重ねていく中で、私たちもやはりもっと良いものにしたいという思いが強くなり、そのために経理部門にかけあって何とか予算をつけてもらえることができました。

岡部/山本:岡部に発注をいただいた後打合せを重ね、コマツの方々とブルドーザー遊具のディテールを繰り返し固めていく中で、コマツの方々の自社製品に対するこだわりや愛、予算の中でより良いものを作りたい!という強い想いを感じました。私もそれに応えられるように、もっとリアルに、もっと面白く…そのなかでも遊具としての必要な遊び要素も入れられるよう、精一杯、力を注ぎました。
じつは制作していく過程で最初の設計からどんどん変わっていくことに少し不安もあったのですが、コマツの皆さまが道しるべをくださったおかげで、結果、想像以上にリアルで素敵な遊具を作ることができたと思います。設置した遊具で子どもたちが遊んでいる姿を見たときには、達成感と嬉しさで胸がいっぱいになりました。

──施工についてはいかがでしたか?

岡部/山崎:コマツさんの100周年事業の一環としてブルドーザー型の遊具を設置する現場担当をすることが決まり、どこにでもあるような遊具ではなく、コマツの方々の想い、設計担当者それぞれの想いがつまった唯一無二の遊具だと思いました。
実際現場施工しているときには、親子連れの方々からいつできるのか、楽しみにしていますといった声があり、私が思った以上に多くの人が楽しみにしている様子だったので、嬉しい反面プレッシャーを感じながらの施工になりました。
小さいころ遊んだ遊具が記憶にあるように、ブルドーザー型の遊具が少しでも多くの子供たちの記憶に残る遊具になればという思いで、遊具設置をさせて頂きました。遊具で遊ぶ人たちだけではなく、車塚公園の風景として、さまざまな人たちに届いてほしいです。

コマツ/三木:私たちも、今回寄贈したブルドーザー型の遊具や桜が、これから100年先も、公園に来る人に愛され続けてほしいと思っています。
また、大阪工場の正門から、車塚公園へは北東に約500m歩くとすぐの距離にあり、この道沿いの工場外周に、桜を植樹しました。工場から車塚公園へ続く桜の並木道のように、コマツが地域とつながり、今後もよい関係を築いていきたいという思いも込めています。

コマツ/佐多:今も通勤の行き帰り、公園の近くを通りながら横目に眺めていますし、たまに小さい子どもが遊具で遊んでいるのを見かけると安心します。

想いの詰まった唯一無二の遊具で
もっとたくさんの人に笑顔と感動と喜びを

──今後、遊具メーカーの岡部に対して期待すること、ご希望などあれば、お教えください。

コマツ/矢野:今回、コマツのブルドーザー型遊具を製作するに当たり、たくさんの要望や限られた予算の中で予想をはるかに上回る唯一無二の遊具を作っていただきました。コマツ社員だけでなく、地域の方にもすごく喜んでいただくことができ、岡部さんに製作の依頼をして本当に良かったと心から思いました。

岡部/小野:今回の遊具制作は、コマツの皆様との密なやりとりがあったからこそ創り上げることのできた、まさにコマツ様と岡部のコラボレーション作品のような遊具になりました。
これも、プロジェクトチームの皆様の熱い思いがあり、それにお応えするべく担当それぞれが力を 尽くすことができた結果だと思っています。

コマツ/矢野:今後も岡部さんには、オリジナリティ且つユーモア溢れる遊具を製作いただき、もっと沢山の人に笑顔と感動と喜びを与えていただければな、と思います。そして、コマツとしても今後もお世話になる機会があるかもしれませんが、その時はまたよろしくお願い致します!

岡部/山本:ブルドーザー遊具を通して、コマツ様と関われたこと、実際に提案から製作図まで担当できたこと、現場の方々と試行錯誤しながら形にできたこと、たくさんの糧となりました。
この度は、岡部に遊具製作を任せていただき、本当にありがとうございました。