公園の遊具を見回すと、子どもたちが元気に飛び跳ね、思いきり体を使って遊んでいます。
そんな光景を見ると「もっと安全にしてあげたい」と思う一方で、過保護にしすぎて遊びの楽しさや学びの機会を奪ってはいけないとも感じます。
実際、遊びにはある程度のリスクが伴います。しかし、「リスクがあるから撤去する」のではなく、「重大な事故につながる危険を適切に防ぐ」ことが大切です。
遊びにはリスクがあるという前提
子どもは、身体感覚や判断力を育てていく過程で、安全を確保しながらも、ある程度の挑戦や失敗を経験することが必要です。
高いところに登ったり、スピードを出したりする行為は一見危険に見えますが、恐怖心への向き合い方やバランスの取り方、リスクを見極める力を育てる重要な機会でもあります。
一方で、「何でも自由にやらせればよい」というわけではありません。事故につながる危険、特に重大なケガや致命的な結果を招く可能性のあるリスクは、適切に抑える必要があります。
ここで求められるのは、「危険をゼロにする」という極端な発想ではなく、子どもの成長に必要な“適度なリスク”を残しながら、重大な事故につながる要因を減らしていくという考え方です。
つまり、危険を排除するのではなく、適切にコントロールしていくというバランスが重要になります。
規準と設計で“危険”をコントロールする
安全対策においては、設計段階で危険をコントロールすることが重要とされています。
例えば、「落下時の衝撃を軽減するために高さを制限する」「開口部の大きさを調整して頭部の挟み込みを防ぐ」「可動部には指挟みを起こさない構造を採用する」「鋭利な部分をなくし、角に丸みを持たせる」といった対策が挙げられます。また、設計において重要なのは、「子どもが想定外の使い方をすることを前提にする」という視点です。子どもは遊具に登ったり、逆さになったり、意図しない方向から近づいたりと、大人の想定を超える行動をとることがあります。こうした行動を踏まえ、余裕を持った寸法設定や安全空間の確保、十分な強度や適切な材料選定を行うことで、重大な事故のリスクを低減することができます。さらに、設計規準だけに頼るのではなく、地域や利用者の特性に応じた現場での対応をあわせて考えることも重要です。
なぜその高さ・形なのか
遊具の設計や配置には、国の指針を踏まえ、一般社団法人日本公園施設業協会が定める安全規準が存在します。
これらの規準では、「どの程度の高さまで許容されるのか」「落下時の衝撃がどの範囲まで許容されるのか」「挟み込みが起きやすい隙間の寸法はどの程度か」といった点について、
実際の身体への影響をもとに規準が定められています。
例えば、落下高さに応じた衝撃吸収性のある地盤材(砂、木質チップ、ゴムチップなど)の使用や、手すり・囲いの高さ、滑り台の端部の処理などが、具体的な指針として示されています。
ここで大切なのは、これらの規準が遊具を完全に「無害」にすることを目的としているわけではないという点です。重大事故のリスクを低く抑えつつ、子どもの動きや遊びの自由度を損なわない範囲で、安全性とのバランスを図るために設けられています。
設計の具体例――高さ・構造・挟み込みへの配慮
ここでは、遊具の安全設計における具体的な例をいくつかご紹介します。
まず、屋根に登れない構造についてです。傾斜や表面の滑りやすさ、ステップの配置を工夫することで、意図しない場所に足場ができないように設計されています。例えば、屋根の縁に足が掛かりにくい形状にしたり、屋根自体を登りにくい素材で仕上げたりすることで、無理に登る行為を防ぎます。
また、手足の挟み込み対策も重要なポイントです。隙間の幅を規準に合わせるだけでなく、可動部に指を入れられないようカバーを設ける等おこなうことで、事故の発生を防ぎます。さらに、取り外し可能な部品や経年劣化によって隙間が広がる箇所については、定期点検によって早期に発見し、修繕していくことが重要です。
これらの対策は、それぞれ単独で完全な安全を実現するものではありませんが、組み合わせていくことで、重大事故の発生リスクを大きく低減することにつながります。
安全とは、「危険をゼロにすること」ではありません。
むしろ、遊びの本来の価値を残しながら、重大事故につながる危険を設計や管理によって適切に低減していくことが、現実的で望ましいあり方といえます。
規準に基づく設計、子どもの行動を想定した細やかな配慮、具体的な対策の実施、そして日々の点検と利用者への働きかけ。これらの取り組みが組み合わさることで、公園は子どもたちが安心して挑戦できる場として機能していきます。遊びの楽しさを残しつつ、みんなが安心して使える公園作りを一緒に目指していきませんか?
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